【AUTISM(自閉症)】と【ASPERGER’S SYNDOROME(アスペルガー症候群)】という言葉との出会い

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naomi-h

在英のフリーランス通訳・翻訳者です。教育、福祉、医療、メンタルヘルスを得意分野としています。イギリスでの「発達障害」に関する話を、自分が見聞きした経験を元に書いて行きたいと思っています。

シンガポールからここイギリスへ越して来たのは2004年2月、上の子が日本で言う幼稚園年長さんの半ば、下の子がまだ3歳になったばかりの時でした。

上の子が通い始めた学校(イギリスでは年長組は小学校に付属)での送り迎え時に、外国人の親御さんの姿を目にする機会は少なく、英語が母国語ではない東洋人の私に積極的に話しかけてくる人もおらず寂しい思いをしていました。

あるお母様との出会い

そんな私に声をかけてくれたのが、一人の男子生徒のお母様「アリス(仮名)」でした。

送り迎え時に何度となく声を交わしていくうちに、ある日「子供達を一緒に遊ばせましょう」と、放課後自宅へお茶に招待して下さり、自宅に居るという安堵感からでしょうか、アリスは彼女の息子さんについての話を淡々と始めました。

  • 5歳児とは思えないほどの飛びぬけた読書・計算能力
  • 特定の物・動作への異常なまでの固執
  • パターンの突然の変化に対応できず、パニックになってしまう
  • トイレへ行くことも忘れるほど特定の事に没頭し、学校でも失敗をしてしまう
  • 聴力が弱いことによるスピーチの遅れ(呼び掛け、問い掛けへの反応の鈍さ)
  • 友達と一緒に遊ぶことができない

私はアリスの話を聴きながら、彼女の息子さんは「特殊な能力を持ち合わせた、聴力が弱い、他の子とは違ったタイプの子供」位にしか思いませんでした。

と言うのも、その時点で私は「自閉症」「アスペルガー症候群」に関しての知識を全く持ち合わせておらず、またアリス自身も息子さんが抱える問題は何であるのか見当も付かない様子だったからです。

小学一年生になり、彼の情緒・行動面での改善・進歩は全く見られず、アリスはインターネットで独自に調べた結果、もしかしたら「自閉症」あるいは「アスペルガー症候群」の傾向があるのかもしれないという結論に行きつき、ホームドクターを通じて専門医を紹介してもらうこととなりました。

それについての話は別の機会に詳しく書かせて頂きたいと思いますが、どうして学校が、担任が、彼の諸々の言動・兆候に疑問符を投じず、アリスとご主人が二人で情報を求めて東奔西走しなければならなかったのか、今から考えると不思議でなりません。

私は、アリスと彼の息子さんとの出会いの中で、【AUTISM(自閉症)】【ASPERGER’S SYNDROME (アスペルガー症候群)】という言葉とその意味を知りました。
そして、改めて周りを見てみると驚くほどの発達障害のお子さんがいるという事実に直面し、これは他人事だからと無関心を決め込むのではなく、正しく理解していく必要があるのではないかと思うようになり、以来個人的に興味のあるテーマとして追い続けています。

不思議と、アンテナを張り巡らしていると知りたい情報は自然と受信できるようになるもので、その後【発達障害】【特別支援教育】という言葉を知る機会を与えてくれる日本人女性「セイコさん(仮名)」と出会うこととなりました。

この記事を書いた人

naomi-h
在英のフリーランス通訳・翻訳者です。教育、福祉、医療、メンタルヘルスを得意分野としています。イギリスでの「発達障害」に関する話を、自分が見聞きした経験を元に書いて行きたいと思っています。