【海外で【発達障害】のお子さんを抱える日本人ママたちとの出会い】

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naomi-h

在英のフリーランス通訳・翻訳者です。教育、福祉、医療、メンタルヘルスを得意分野としています。イギリスでの「発達障害」に関する話を、自分が見聞きした経験を元に書いて行きたいと思っています。

“We were meant to meet.”

これは私が好きな英語のフレーズのひとつなのですが、「私達は会うべくして出会った」、もう少し意訳すると「私達は会う運命だった」という意味になります。

何十億という人間が住むこの地球上で、それぞれが人生の中で出会う人はほんの一握り。
と言うことは、その人たちとはやはり「会うべくして出会った」のではないかと、私は常々思っています。

2008年、私は「セイコ(仮名)」さんという一人の在英日本人女性にソーシャルネットワーキングのサイト上で知り合いました。

彼女に興味を持った理由・きっかけはいくら考えても思い出せないのですが、お互い何か感じるものがあったのでしょう、どちらからともなく「友達になりましょう」と声をかけ、今では年に数回会うおつきあいをさせて頂いています。

その「セイコ」さんに【発達障害】を抱えるお子さんがいる事を知ったのは、ネット上でのやり取りを始めて暫く経った頃でした。

イギリスでの日本人社会は非常に狭いという性質上、彼女が誰であるか特定される事を防ぐ為、お子さんの症状等に関しては詳しく書く事は避けさせて頂きますが、前回の記事で登場した「アリス」と同様、明らかな診断名を求め、支援を受ける為学校と直談判を繰り返すなど、彼女も東奔西走した一人です。

幸いにも【発達障害】を抱える児童に大変理解がある新しい校長先生が赴任されてきたことで、今は大きな支援を受けており、担任とも連絡を密にとり合い、「セイコ」さん自身安心して仕事へ行ける日々を送っています。

発達障害のお子さんを抱える海外在住の日本人

欧米先進国では福祉の手が行き届いていて【発達障害】のお子さん・成人の方への理解も深く、周りの偏見も少ないのではないかと思われる方も多いかと思います。

しかし、残念ながら【発達障害】に対しての認識・理解度が低い国は今だに多く存在し、それらの国々では往々にして外国人に対する偏見も強く、2重の偏見の為ノイローゼになり入院してしまった親御さんまでも存在するのが事実なのです。

海外で生活し日常生活に不自由しない英語力を持ち合わせていても所詮外国語。

同じ境遇にいる方たちと悩みを分かち合いながら、情報を収取するとなると、母国語である日本語でコミュニケーションを取りたい。

そう思われる世界各国に住む【発達障害】のお子さんを抱える日本人の親御さんの有志の方々が小さなネットワークを立ち上げ情報交換等をされていると「セイコ」さんより聞き及んでいます。

イギリスでの発達障害サポート事情

私と「セイコ」さんが暮らす、ここイギリスはヨーロッパの中では北欧に次いで福祉の手が行き届き、【発達障害】のお子さんへの支援は整っている、と思っていました。

しかし、明らかに【発達障害】であると幼児期に診断されず、「【発達障害】である可能性は高いが、でも【発達障害】だと診断を下すには必要条件が全て揃っていないので‘要観察’」という、ボーダー上にいる子供たちは、支援、周りの理解が得られず親御さん共々大変な苦労をしています。

また、【発達障害】であると診断が下っていても、昨今の緊縮財政の影響をまともに受けている教育、医療現場においては、サポートの延長線上にある【特別支援教育】の認定を受けるのは容易ではありません。

その反面、いったん行政・福祉の支援が必要であると認定を受けたら、手厚い保護の元で暮らせるのも事実であり、この行政支援の差の大きさには納得がいかない方も大勢いるのではないでしょうか。

さて、気がつけば私の身近には【発達障害】のお子さんを抱える親御さんが何人も存在します。
イギリスにおいて私が関わり合いがある人数に対すると、その数は非常に高い比率になるので、やはり私が興味を持っているテーマゆえ、「会うべくして出会った運命の方たち」なのかもしれません。

その中のひとり、「アリス」の実例を次回は紹介致します。

この記事を書いた人

naomi-h
在英のフリーランス通訳・翻訳者です。教育、福祉、医療、メンタルヘルスを得意分野としています。イギリスでの「発達障害」に関する話を、自分が見聞きした経験を元に書いて行きたいと思っています。