日野市の取り組み  通常学級での特別教育のスタンダード

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Sally

小学生の発達障害児を持つ母。子供が2歳の頃からABA【応用行動分析】を中心とした早期療育に取り組む。普通とはちょっと違う我が子が、社会で楽しく暮らしていけるように応援する毎日。子供が社会に溶け込むためには、まずは自分が社会と繋がっていないと…そのための自分磨きもバッチリ。

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2013年の4月に、eテレのハ-トネットという番組で日野市の特別支援教育を紹介していました。

この番組では「障害のある子もない子も、ともに学び、過ごしやすい学級作り」に取り組んでいる日野市にスポットを当てていました。

その当時、我が子は1年生で、学校の担任の先生から毎日のように行動面の事で電話があり、私も対応してほしい事や発達障害児の特徴を連絡帳に書く日々が続いていて、学校とのやりとりに疲れている時期でした。

私は、我が子の発達障害が原因で起こり得る

◎大きな他害(暴力)などのトラブル

◎学校にいきたがらない(不登校)

◎いじめ

◎先生や友達に理解されず、自信を失う(セルフエスティームの低下)

等で学校にいられなくなってしまった場合、より良い対応をしてくれる学校を求めて、引っ越し(転校)する覚悟でいます。
なので、eテレの日野市の特別支援教育の番組を見ながら「ここなら、最悪の事態が起きた場合の逃げ場になるかも」と思ってみていました。テレビを見る限り、その取り組み自体がとても素晴らしく、特別支援教育の理想のような内容でした。最悪の事態の逃げ場を見つけたようで、とても嬉しい気持ちになりました。
少し調べてみるとこの取り組みについて書籍が販売されていて、早速購入してみました。

『通常学級での 特別支援教育のスタンダード(東京書籍)』という本です。

この本は、日野市の小中学校の教師約650人全員の実践から産み出された本で、日野市の特別支援教育の教本になっている本です。日野市では、市の小・中学校の全教師が市のホ-ルに集まって、この本に沿って、特別支援教育の研修を受けるそうです。

内容は、発達障害児が通常学級で学習する意味について、インクルーシブ教育について、ユニバーサルデザインの発想についてや、高機能自閉症・LD・ADHDを理解するための説明が解りやすく書いてあり、「これを市の全員の先生が読んでくれるなんて、素晴らしい」と感じました。

私が住んでいる市の先生は、おそらく発達障害や特別支援教育に全く興味のない先生もいると思います。もちろん、学校側には事前に自分の子供の障害を説明しているので、全く知識のない先生が担任になることはないと期待していますが、もしかすると、この先そのような無知識、無理解な担任に当たる可能性もあるわけです。

ですが、日野市は「全教師がある程度理解している」わけで、発達障害児の親の不安は、だいぶ解消されると思います。

 

また、この本には、統一されたチェックリストも掲載しています。学校環境、授業における指導方法、個別的配慮などの項目に別れていて、どんな教師でも特別支援教育に関わっていけるように工夫しています。

 

この本のいいところは、「教師が作った」というところだと思います。

私たち親から学校に要望を出しても、先生方は「お母さんは学校での様子を全然わかっていない」「言うだけなら簡単」「他にも忙しくて対応している暇がない」などと思うかもしれません。ですが、同じ教師が実践で生み出した本ならば、学校側は「ちょっと読んでみようかな」と思うかもしれません。

 

私は、それからしばらくして、日野市のある小学校に見学を申込み、実際に学校の様子を見に行ってきました。

実際、学校環境、学級環境では、誰もが解りやすく構造化されていて、本の通り「ユニバーサルデザイン」の発想になっていました。

その後、副校長先生と1時間くらいお話をさせていただきました。日野市の特別支援教育はテレビで放映されてから、全国的に有名になったようで、団体や個人でくる見学者が毎日のようにいます、とおっしゃっていました。

 

私からは、この取り組みをする際に、ベテランの先生からの反発はなかったか?医療機関とは連携してくれるか?授業中に離席をしたり、パニックになった児童への具体的な対応は?などの質問をさせていただきました。

 

少し気になった答えは

「授業中に離席をしたり、パニックになる児童はいない」という回答で、これは、日野市の取り組みや構造化が良くて不安定な児童がいないのか、それとも、そのような子は就学時検診で支援級に振り分けをしているのか、そこは聞けずに終わりました。

また機会があれば、学校公開の時にでも行ってみようと思います。

 

ちなみに、この本は、私の住んでいる市でも各学校に購入してもらえるように働きかけています。

 

この記事を書いた人

Sally
小学生の発達障害児を持つ母。子供が2歳の頃からABA【応用行動分析】を中心とした早期療育に取り組む。普通とはちょっと違う我が子が、社会で楽しく暮らしていけるように応援する毎日。子供が社会に溶け込むためには、まずは自分が社会と繋がっていないと…そのための自分磨きもバッチリ。