ABAセラピー 強化子の設定とコンプライアンスのプログラム

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Sally

小学生の発達障害児を持つ母。子供が2歳の頃からABA【応用行動分析】を中心とした早期療育に取り組む。普通とはちょっと違う我が子が、社会で楽しく暮らしていけるように応援する毎日。子供が社会に溶け込むためには、まずは自分が社会と繋がっていないと…そのための自分磨きもバッチリ。

これまでにも、ABAセラピーにおける「強化子」の重要性を書いてきましたが、今回はもうすこし具体的にお話しします。また、セラピーの基本「コンプライアンス」のプログラムについても書いてみました。
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ABAセラピーでは、その子にとっての強化子を見つけることがとても大切です。親が「これを使ってほしい、これはいいおもちゃだ」と思っているものではだめです。セラピストが行うセラピーだけでなく、日常のちょっとした取り組みにも、子供の強化子(ご褒美)を把握しておくことは大切です。

当然ですが、関心を寄せる強化子は、子どもによって様々です。視覚を刺激するおもちゃが好きな子どもは、傾斜をボールが転がり落ちるおもちゃなどに惹かれるようです。(ころころの木、カラコロツリーなど)音楽が好きな子は、ボタンを押すと音楽が流れるおもちゃが好きです。

大切なのは、その子にあった適切なものを見つけることです。また、もしおもちゃを強化子に選ぶのであれば、年相応のものを選ぶことをおすすめします。

おもちゃ以外でも、遊びもご褒美になります。我が子は「たかいたかい」や「こちょこちょ」も好きで、強化子として活用しました。

参考までに、我が子が2歳半~4歳半の時に使っていた強化子をご紹介します。うちの子は乗り物のおもちゃが好きでした。また視覚を刺激するおもちゃも長い間飽きずに強化子として使えました。

【強化子として使っていたもの】

トミカにぎやかドライブ、トミカ建設現場、トミカ図鑑、トミカハイパーレスキュー、トミカ立体マップ

トーマス レッツゴー大冒険!

プラレール各種、プラレールカルタ

くもんのジグソーパズル(あつまれのりもの)

電車の見立て遊び

ころころの木、くみくみスロープ、アイスクリームタワー、もぐもぐキキまる

シールBOOK、たいこでドンドン!デラックス

シャボン玉、ふうせん、ねんど、水鉄砲、水風船、スライム、おままごと、竹とんぼ

ボーリング、すごろく、キャッチボール

こちょこちょ、たかいたかい

 

などが、我が子の強化子リストに残っていました。

セラピー以外の自由な遊び時間に強化子を使ってしまうと、それは強化子ではなくなってしまいます。あくまで頑張ったご褒美の強化子なので、セラピー以外の時間は、子供が勝手に持ち出すことのできない場所へ隠しておきます。

また、強化子の中でも非常に好きなもの、まあまあ好きな物、好きな物の3段階くらいに分けて記録しておきます。

 

コンプライアンスのプログラム

ABAセラピーで一番はじめに取り組むことはコンプライアンスを良くすることです。コンプライアンスとは出された指示に従う能力を指します。

セラピーの方法については以前の記事(http://challenged.co/429)で紹介したので、今回はコンプライアンスのプログラムについて書いていきます。

 

【コンプライアンスのプログラム】

〇室内でのセラピー(イスに座る)

1.椅子のすぐ横に子供を立たせて、セラピスト「座って」の指示で椅子に座る

2.椅子から1mの場所に子供を立たせて、セラピスト「座って」の指示で椅子に座る

3.椅子から2mの場所に子供を立たせて、セラピスト「座って」の指示で椅子に座る

4.セラピスト「ちゃんと座って」の指示で崩れた姿勢を正して椅子に座る

〇室内でのセラピー(床に座る)

1.セラピスト「座って」の指示で床に座る

2.「床でちゃんと座って」の指示で崩れた姿勢を正して床に座る

〇室内でのセラピー(遊びの時間後の片づけ)

1.セラピスト「おしまい」の指示で遊びを止める

2.セラピスト「片づけて」の指示でおもちゃを片づける

3.セラピスト「〇〇取ってきて」の指示ですぐ横の物を取る

4.セラピスト「〇〇取ってきて」の指示で1m横の物を取る

5.セラピスト「セラピスト「おしまい」の指示で非常に強い強化子の遊びを止める

〇公園でのセラピー

1.セラピスト「こっちにきて」の指示で横に来る

1.セラピスト「~に行って」で指示の場所に行く

1.セラピスト「手をつないで」の指示で手をつなぐ

1.セラピスト「おしまい」の指示で遊びを終える

 

コンプライアンスのプログラムは同時進行しても大丈夫ですが、それぞれ1番から始め、指示遂行率80パーセント以上で次へ進めます。

セラピーをすることで日々状態は良くなっていきますが、行きつ戻りつなので、以前に達成したからといって、その次もその指示に聞けるとは限りません。その時は、一番初めの簡単な指示に戻り、指示に従えたことを強化し、指示に従えた経験を積み上げなおす必要があります。

例えば、我が子はもう小学生ですが、日によっては「宿題しなさい」の指示で従うことができず、怒ったり、文句を言ったりする場合があります。こんな時は、最初のコンプライアンスに戻り、絶対に成功する簡単な指示を出します。「(すぐ近くの)新聞とってくれる?」や、「(すぐ近くで)ここに来て」など絶対に成功する簡単な指示を出し、成功したらすぐに大げさに褒めるなど、強化をします。強化の例は「ありがとう、とっても助かったよ、さすが小学生だね」などの声掛けや、チョコなどのご褒美をあげてもいいと思います。強化されることで指示に従うことが定着してきますので、指示を少しずつ難しくしながら、宿題につなげます。そうすることで、1回の指示で宿題に取り組むことができるようになります。

それくらい、コンプライアンスは大事なことです。

幼少期にコンプライアンスのセラピーをすることで、その後の基本的な姿勢が変わってきます。

この記事を書いた人

Sally
小学生の発達障害児を持つ母。子供が2歳の頃からABA【応用行動分析】を中心とした早期療育に取り組む。普通とはちょっと違う我が子が、社会で楽しく暮らしていけるように応援する毎日。子供が社会に溶け込むためには、まずは自分が社会と繋がっていないと…そのための自分磨きもバッチリ。