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大人になった発達障害の人の思考とは?
私には、大人になった発達障害の当事者の方とお話をする機会があります。大人になった発達障害の当事者の方に話を聞くと、「自分に自信が持てない」というネガティブな思考が頭の中を占めていることが多いようです。私の身の回りで良く聞く言い方は「自尊心が低い」という言葉。発達障害の人が自尊心が低くなる理由に共通点があるとしたら、それは一体何でしょうか?
理由の一つとして、このような当事者の方が次のような経験をしてきている可能性があります。
- 発達障害の当事者の方は人生の中で、自分自身の発達障害の特性との上手な付き合い方を、親や周囲の大人から適切なやり方で教えてもらえなかった。
- そして、親から理解されなかったり、怒られたりすることが頻繁にあった。
- そのような経験が積み重なって、自分に自信が持てなくなっていった。
そして重要な事実は、「自尊心が低いとうつ病になるリスクも高まる」ことが研究からわかっていることです。そして、発達障害(アスペルガー、ADHD)のある人とない人とでうつ病になっている人の割合を調べると、発達障害のある人のほうがうつ病がずっと多いことがわかっています。
親はにできることは何?
私自身が発達障害傾向のある子を育てていることもあって、私はこの問題(自尊心、うつ病)について非常に関心を持って活動を続けてきました。自分の子が大人になった時に幸せに生きていけるように、私が何とかする必要があると感じているからです。
そして私がたどり着いた答えとは、次のことを誰にでもできるようにすることでした。
- 親が何をすると子どもの心にどのような思考が発達していくのかを分かりやすくすること
- 親が自分自身の子育てのやり方を簡単に自己分析できるようにすること
このことを科学的な裏付けを持って行うために、私は心理学の理論を色々と探してみることにしました。
スキーマ理論:親からの関わりと子どもの思考の発達を明らかに!
色々と探してみた結果、私が欲しいと考えていたことにピッタリな理論を見つけました。その理論がスキーマ理論です。
スキーマ理論は元々、非常に性格が難しい大人(ひきこもり傾向、行き過ぎた完璧主義、攻撃的、など)のカウンセリングのために作られた理論でした。
カウンセラーと患者さんのやりとりを通じて、患者さんが子どもの頃に親とどんな関わりを持っていたのか、そしてその経験を通じて患者さんがどんなものの考え方をするようになっていったのかが、分かっています。スキーマ理論は多くの患者さんの経験を整理して、「親が何をすると、子どもが何を考えるようになるか?」を分かりやすくしてくれています。
元々幼稚園で仕事をしていた経験の合った私にとっては、この理論は子育てをよりよいものにするために使える理論に見えました。
次の記事では具体的に、テストで良くない点数を取ってきた子どもに対するお母さんの態度と、それを見ている子どもの心の中がどうなっているのか見ていきましょう。
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- クエストスクールという家庭教師をやっています。 個性を自立力にするための家庭教師クエストスクール http://quest-school.com/
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